消えた親指

子供がいた。
子供は不思議な力を手に入れた。
体の一部を失う代わりに何かを得る力だった。

子供は願った。
「お父さんとお母さんが欲しい」
子供の両手から親指が消えた。

次に子供は願った。
「親指が欲しい」
親指を得る代わりに、今度は人差し指がなくなった。

子供は何度も何度も同じことを繰り返した。
再び親指が消えたとき、子供は思いついた。
「完全な身体が欲しい」
今度は親が居なくなった。

ただ、それだけの物語。



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いや、なんとなく思いついたから・・・。
妖逆門関係なくてごめんなさい。